HowTo:使用方法・手順説明

更新日:2021-05-26

フラッシュ書き込み用新規 J-Flashプロジェクトを作成します


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J-Flashプロジェクトの設定:MCU

MCU Setup

MCU設定ページでマイコン及びターゲット初期化の設定を行います。

「Device」項目の「…」オプションをクリックして、ナイコンデバイスの変更は可能です。

ターゲットボード接続時、コアの確認を行う際に、「Check core ID」オプション項目にチェックを入れて「ID」項目に正しいコアID番号を設定してください。
チェックを行うID番号のビットマスクの設定は「Mask」項目に設定します。

J-Flashが使用するフラッシュローダアルゴリズムがSRAM上実行されます。「Target RAM settings」項目のRAMアドレス及びサイズを確認してください。

J-Flashプログラムは一部のデバイスの場合はMCUタブ下に「Clock speed」設定項目が表示されます。J-Flashプログラムからパソコン経由でフラッシュ書き込みを行う場合はCPUクロック設定に「Auto detection」設定値が使用可能です。しかし、スタンドアロン・モードの場合はマニュアル設定が必要となります。
※J-Link本体の場合、スタンドアロン・モードは使用出来ません。

ターゲットボード環境でのCPUのクロック設定値が不明の場合は以下の手順を参考にしてください。

  1. 「Clock Speed」項目を「Auto detection」モードに設定し、「OK」をクリックしてプロジェクト設定を保存します。
  2. J-Flashプログラムから「Target→Connect」メニューコマンドを実行します。
  3. ターゲット接続すると、以下のようにLOGコンソールに自動設定で読み出すクロック値が表示されます。
     - Target interface speed: 4000 kHz (Fixed)
     - CPU clock frequency: 64563 kHz (Auto detected)
     - Found 2 JTAG devices. Core ID: 0x6BA00477 (None)
     - Connected successfully
  4. 再度プロジェクト設定ダイアログを開いて、LOGコンソールに表示される「CPU clock frequency」の値(例:64563 kHz)をJ-Flashプロジェクトの「Clock Speed」のFixed項目(単位:Hz)に設定してスタンドアロン・モードで使用します。
    MCU Clock setup

MCU設定:Init. steps設定

ターゲットボードのハードウエア設計によっては、フラッシュメモリアクセスの前に、フラッシュメモリのバスモード設定、クロック設定又はフラッシュ書き込みを有効に設定するためのレジスタ設定等のボード依存分の初期化設定を行う必要があります。
内蔵フラッシュ、(Q)SPIフラッシュ書き込みの場合は、内部初期化処理はフラッシュローダプログラムに含まれていますので、ユーザ指定初期化設定は不要です(デフォルトプロジェクト設定のままで十分です)。

パラレルバス接続のNORフラッシュへの書き込み用プロジェクトの場合は、MCU設定ダイログの画面下の初期化設定項目に「Init steps」を選択して、コマンド設定ボックスにターゲット側のフラッシュメモリの書き込みアクセスのために必要な初期化コマンドを順番に指定します。

Init Steps

コマンド設定ボックスの「+」ボタンで「Add action」ダイログを開き、「Action Type」項目から必要なコマンドをコマンドボックスに追加してください。

Initコマンド一覧:

コマンド説明
Delay指定時間のディレイを設定します。
DisableMMUMMUを無効に設定します。
Disable ChecksJTAGチェックを無効に設定します。
Enable ChecksJTAGチェックを有効に設定します。
GoCPUを起動します。
HaltCPUを停止します。
ResetCPUをリセットします。Reset-TypeについてはJ-Linkマニュアルをご参照ください。
Read 8bit指定アドレスから8bitデータを読み出します。結果値を内部変数に保存します。
Read 16bit指定アドレスから16bitデータを読み出します。結果値を内部変数に保存します。
Read 32bit指定アドレスから32bitデータを読み出します。結果値を内部変数に保存します。
SetAllowRemoteReadターゲットのリモートICEからの読み出しアクセスを有効に設定します。(デフォルト:On)
SetAllowRemoteWriteターゲットのリモートICEからの書き込みアクセスを有効に設定します。(デフォルト:On)
Verify 8bit指定アドレスの8bitデータをベリファイします。
Verify 16bit指定アドレスの16bitデータをベリファイします。
Verify 32bit指定アドレスの32bitデータをベリファイします。
Write 8bit指定アドレスに指定8bitデータを書き込みます。
Write 16bit指定アドレスに指定16bitデータを書き込みます。
Write 32bit指定アドレスに指定32bitデータを書き込みます。
Write&Verify 8bit指定アドレスに指定8bitデータを書き込みます。書き込み後にデータをベリファイします。
Write&Verify 16bit指定アドレスに指定16bitデータを書き込みます。書き込み後にデータをベリファイします。
Write&Verify 32bit指定アドレスに指定32bitデータを書き込みます。書き込み後にデータをベリファイします。
Write Register指定レジスタに指定データを書き込みます。
Write JTAG IRJTAG命令レジスタに書き込みを行います。
Write JTAG DRJTAGデータレジスタに書き込みを行います。
Var AND内部変数と指定データのロジカルANDを行います。
Var OR内部変数と指定データのロジカルORを行います。
VAR XOR内部変数と指定データのロジカルXORを行います。
VAR BEQ「内部変数 == 0」の場合は指定Indexから実行します。
VAR BNE「内部変数 != 0」の場合は指定Indexから実行します。
Var Write 8bit内部変数(8bit)の値を指定アドレスに書き込みます。
Var Write 16bit内部変数(16bit)の値を指定アドレスに書き込みます。
Var Write 32bit内部変数(32bit)の値を指定アドレスに書き込みます。
SetModeBigEndianCP15レジスタのビット7を「1」に設定します。
SetModeLittleEndianCP15レジスタのビット7を「0」に設定します。
Var Write File 8bit内部変数(8bit)の値をデータファイルの指定アドレスに書き込みます。
Var Write File 16bit内部変数(16bit)の値をデータファイルの指定アドレスに書き込みます。
Var Write File 32bit内部変数(32bit)の値をデータファイルの指定アドレスに書き込みます。
Commentコメントを書きます。
Write File 8bitデータファイルの指定アドレスに指定8bitデータを書き込みます。
Write File 16bitデータファイルの指定アドレスに指定16bitデータを書き込みます。
Write File 32bitデータファイルの指定アドレスに指定32bitデータを書き込みます。
Report Error指定エラーコード表示でメッセージボックスを起動します。

MCU設定:Exit steps設定

フラッシュ書き込み後のボード設定が必要な場合は、MCU設定ダイログの画面下の初期化設定項目に「Exit steps」を選択して、コマンド設定ボックスに必要なコマンドを指定してください。
「Exit steps」で指定されたコマンドは、Production Programmingコマンドの実行時に処理されます。

Exit Steps

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