HowTo:使用方法・手順説明

更新日:2024-07-10

Flasher ARM/PROをEthernet・LAN接続で操作する方法


Flasherは、LANケーブルを接続してTCP/IPネットワーク経由で量産工程で使用出来ます。

LAN connection

LANポートインターフェースをサポートするFlasherモデルを使用してTCP/IPネットワーク経由でターゲットフラッシュ書き込み、ASCIIコマンドモード遠隔操作などが可能です。

対象モデル:Flasher ARM、Flasher PRO、Flasher PRO XL

  1. LAN経由でコンフィグレーション設定変更
  2. LAN経由でJ-Flashツール操作
  3. LAN経由でスタンドアロンモード操作
  4. LAN経由でFlasher本体ディスクのデータアクセス

※ Flasher Compactモデルの場合は「Flasher HUB」経由でTCP/IPネットワーク接続可能です。Flasher Portable PLUSモデルはLAN経由で操作できません。


事前準備・ツール設定:

J-FlashツールはFlasher ソフトウェアパッケージに含まれています。事前にFlasher ソフトウェアをインストールしてください。

Flasherソフトウェアのダウンロード及びインストール手順


LAN経由でコンフィグレーション設定変更方法

Flasherソフトウエアパッケージの「Flasher Configurator」プログラムからFlasher本体のネットワークコンフィグレーション設定をおこないます。

  1. Flasher本体のUSBポートをパソコンにして、パソコンのスタートメニューから「Flasher Configurator」プログラムを実行します。
  2. コンフィグレーションツールに表示される一覧から対象Flasherの行を選択してマウス右クリックメニュから「Configure」コマンドを実行します。
  3. 「Configuration」ダイアログからFlasher 本体のIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイアドレスなどネットワーク関連のコンフィグレーション設定を行います。DHCPサーバーから自動的にIPアドレスを取得するAutomaticモード設定、Flasher 本体のNickname(ネットワーク上の名前)設定も可能です。
  4. IPアドレス設定が完了しましたら「J-Link Configurator」ツールを終了して、パソコンとのUSB接続を切ります。Flasher本体のLANポートにネットワークケーブルを接続します。また、USB電源アダプタから電源を入力します。
Setup Auto IP addressSetup Fixed IP address

HowTo参考:Flasher本体のTCP/IPネットワーク設定方法


LAN経由でJ-Flashツール操作方法

Flasher本体のLANポートにネットワークケーブルを接続して、J-Flashプロジェクト設定ダイアログからFlasher本体とのインターフェースをTCP/IPモードに設定します。

「General」タブ下の「Connection type」項目に「TCP/IP」を選択して、Flasher 本体のNickname(ネットワーク上の名前)又はIPアドレスを設定します。

Setup with Network Name

TCP/IPモードインターフェース設定後にJ-FlashツールからTCP/IPネットワーク経由でターゲット接続、フラッシュ書込み、読み出し操作が可能です。

HowTo参考:JFlash: LANポート経由での操作方法

HowTo参考:JFlash: 新規プロジェクト作成方法


LAN経由でスタンドアロンモード操作方法

J-FlashツールをTCP/IPネットワーク経由でFlasher本体に接続します。J-Flashツールからのフラッシュ書き込み操作を確認してから、Fileメニューの「Download config & data file to Flasher」コマンドを実行してJ-Flashプロジェクトのコンフィグレーション設定ファイル(*.CFG)及びデータファイル(*.DAT)をFlasher本体の内蔵フラッシュROMにダウンロードします。その後、以下の手順で量産ラインでスタンドアロンモード書込み操作を行います。

  1. パソコン側にTELNETコンソール(例:TeraTerm)を開き、対象Flasher本体に接続します。
    Setup Telnetクライエント
    Flasher本体のIPアドレス情報がわからない時にFlasherソフトウエアの「Flasher Configurator」ツールを起動してFlasherの情報を検索します。 IPアドレス確認
  2. ASCIIコマンドを実行してフラッシュ書き込み操作を制御します。
    Flasher ASCII Command:#AUTO、#AUTO PATCH、#AUTO NOINFO、#CANCEL、#ERASE、#PROGRAM、#RESULT、#SELECT 、#START、#STATUS、#VERIFY、#READ
    ASCII Command Reply:#ACK、#NACK、#OK、#OK::、#OK:、#STATUS:、#DONE、#ERRxxx
    TELNET ASCIIコマンド
    ※遠隔操作コマンドのメッセージフォーマット:
    ・ASCII コマンド文字列は「#」で始まります。
    ・ASCII コマンド文字列は「‘\r’」で終了します。
    ・ASCII コマンドは、大文字又は小文字が可能です。

NOTE:
C#、VB.NETアプリケーションからもTELNETクライエントインターフェースを実装して、ASCIIコマンド命令でフラッシュ書き込み操作できます。

FAQ参考:スタンドアロンモードフラッシュ書き込みとは?

Remote Control ASCIIコマンドの詳細・仕様:
https://kb.segger.com/UM08022_Flasher#ASCII_command_interface

ASCIIコマンドエラーメッセージコード:
#ERR007:#CANCELコマンドを受けて実行中のコマンド処理をキャンセルしました。
#ERR008:コマンド実行中ステータス【BUSY状態】
#ERR009:コマンド処理中にメモリ取得に失敗しました。
#ERR010:ファイル(*.CFG、*.DAT、*.PEXなどFlasher本体のファイル)を開けませんでした。
#ERR011:ファイルのデータ読み出しに失敗しました。
#ERR012:ファイルのデータ書き込みに失敗しました。
#ERR013:ファイル削除できませんでした。
#ERR255:未定義エラーコード(エラーメッセージの詳細が表示される)


LAN経由でFlasher本体ディスクのデータアクセス方法

Flasher本体は、FTPサーバー機能に対応しています。PC側のFTPクライアントツールからFlasherに接続し、本体のデータ・コンフィグレーション設定・LOGファイル等へ読み書きアクセスが可能です。書き込み結果のログファイルもFTP サーバから取得することができ、書き込み結果、書き込み時間、ターゲットに書き込んだシリアル番号などを確認することができます。

FTPc example

以下のログイン設定でFlasher本体のFTPサーバーへ読み書きアクセスは可能です。

ユーザー名:admin
パスワード:1234

※ ユーザー名・パスワードの変更は出来ません。
※ ユーザー名なしでのログインの場合は、読み取り専用アクセスに制限されます。

HowTo参考:Flasher本体の内部データを読み出す方法は?

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