目次

last update: 2024/09

スタートアップガイド
OSレス環境用BSPパッケージ
評価ボード:AP-RX651-0A

MCU:RX651(32-bit RXv2 @96MHz) / Max:120MHz

評価ボードの詳細はこちら

開発環境/IDE:Renesas CCRX (e2Studio)

AP-RX651-0A

BSP パッケージ内容:

圧縮・解凍emCompress-Embed, emCompress-ToGo
ModbusModbus Master (ASCII/RTU), Modbus Slave (ASCII/RTU)
セキュリティemSecure (RSA Sign and Verify)
暗号・サイファーemCrypt PRO (Ciphers, HASH, MAC, Digital Signature, Key Generation, NIST prime curves, random bit generators)
USB-DeviceemUSB Device, BULK, CDC, HID, MIDI, MSD, VirtualMSD, MTP, Printer Class, USB Driver for RX
FileSystememFile FAT32, Encryption, Journaling, Disk Driver (MMC/SD Card)
評価版サンプルのご依頼


インストール・フォルダ構成

リリースプログラムの「AP-RX651-0A」及び「Windows」フォルダを、開発環境インストール済みのユーザーパソコンのローカルドライブにコピーします。Windowsインストーラは不要です。

[Workspace]
 ├ AP-RX651-0A  ........... サンプルプログラム一式
 └ Windows   .............. テスト用PCツール
AP-RX651-0A
 ├ Application ................. テスト用サンプルアプリケーション
 ├ BSP         ................. ハードウエア依存設定、ドライバ
 ├ Config      ................. コンフィグレーション設定、システム依存設定
 ├ EVAL_Libs   ................. SEGGERソフトウエア評価版ライブラリ
 ├ License.txt ................. 評価版ライブラリの利用条件
 ├ .project    ................. e2Studio環境用プロジェクト
 └ ap_rx651_0a_nonos.scfg ...... e2Studio FITコンフィグレータ設定

Applicationフォルダ

Application
 ├ Main.c      ...... メインエントリハンドラ
 └ _Exclude    ...... ※このフォルダはビルド対象外に設定しています
     ├ COMPRESS  .... 圧縮・解凍機能のデモサンプル
     ├ CRYPTO    .... 暗号・サイファー機能のデモサンプル
     ├ FS        .... ファイルシステムのテストサンプル
     ├ MB        .... MODBUS MASTER/SLAVE機能のデモサンプル
     ├ SECURE    .... 不正改造・不正量産を防ぐセキュリティソリューション
     └ USBD      .... USB Device各種クラス機能のデモサンプル


開発環境

  • ビルド・デバッグIDE環境: Renesas e2Studio Version 2024-07 (24.7.0)
  • コンパイラ: CC-RX V3.06.00
  • デバッグツール: Renesas E1(RX) / SEGGER J-Link
  • FITコンフィグレーター: Renesas e2studio FIT Version: 9.6.0

BSP設定

AP-RX651-0A
 └ BSP
    ├ BSP.c    ......... ボード上のLEDインターフェースのドライバ
    ├ BSP_UART.c  ...... ボード上のUARTインターフェース(SCI7)のドライバ
    ├ BSP_MMC_SD.c  .... SDコントローラのハードウエア依存の初期化設定
    ├ BSP_USB.c   ...... USBコントローラのハードウエア依存の初期化設定・割込みハンドラ
    ├ Setup    ......... 各ソフトウエアライブラリのハードウエア依存のドライバ設定
    └ smc_gen  ......... e2StudioのスマートFITコンフィグレータで作成されたBSP

クロック設定

ボードのクロック・PLL設定はFITコンフィグレータで行います。

メインクロック:24MHz
FlashIFクロック(FCLK):48MHz
システムクロック(ICLK):96MHz
周辺モジュールクロック(PCLKA):96MHz
周辺モジュールクロック(PCLKB):48MHz
周辺モジュールクロック(PCLKC):48MHz
周辺モジュールクロック(PCLKD):48MHz
外部バスクロック(BCLK):48MHz
USBクロック:48MHz
RTCクロック:32.768kHz

スマートFITコンフィグレータで作成するコンポーネント

  • Board Support Packages (r_bsp):バージョン 7.50
  • Byte-based circular buffer library (r_byteq):バージョン 2.10
  • CMT driver (r_cmt_rx):バージョン 5.60
  • ポート (CONFIG_PORT):バージョン 2.4.1
  • SCI Driver (r_sci_rx):バージョン 5.20
  • リアルタイムクロック (Config_RTC):バージョン 1.8.0

※スマートFITコンフィグレータ設定内容の確認及び変更する場合は、以下の手順をご参照ください。

  1. e2Studio環境で「.project」プロジェクトを開きます。
  2. プロジェクト・エクスプローラーウインドウ下の「ap_rx651_0a_nonos.scfg」ファイルを選択してマウスダブルクリックでスマート・コンフィグレータパネルを開きます。
  3. 概要、ボード、クロックなど各タブ項目の設定内容を確認します。

FITコンフィグレータ設定(変更内容)

  • User stack size = 0x1000
  • Interrupt stack size = 0x400
  • ROM Cache Enable
  • PORTG PG1 = GPIO出力
  • SCI7 ASYNC UARTモード、Transmit End Interrupt = Enable
  • RTC(カレンダーモード、24時間モード、初期化設定値:2024/09/01)

プロジェクトビルド設定:

  • コンパイラ設定のプリプロセッサマクロ定義: DEBUG=1, SEGGER_BUILD_MAXSPEED
  • コンパイラビルドの最適化設定: 最適化レベル2、実行性能重視の最適化(-speed)
  • リンカーセクション設定:
    SU,SI,B_1,R_1,B_2,R_2,B,R/04,PResetPRG,C_1,C_2,C,C$*,D*,W*,L,P/0FFE00000,EXCEPTVECT/0FFFFFF80,RESETVECT/0FFFFFFFC,BEXRAM_1,REXRAM_1,BEXRAM_2,REXRAM_2,BEXRAM,REXRAM/00800000
    0x0000_0004SU,SI,B_1,R_1,B_2,R_2,B,R
    0x0800_0000BEXRAM_1,REXRAM_1,BEXRAM_2,REXRAM_2,BEXRAM,REXRAM
    0xFFE0_0000PResetPRG,C_1,C_2,C,C$*,D*,W*,L,P
    0xFFFF_FF80FIXEDVECT
    0xFFFF_FFFCRESETVECT

プロジェクトビルド方法

評価版パッケージのサンプルプロジェクトはe2Studio IDE環境でビルド・デバッグ可能です。

e2Studioプロジェクトのビルド構成:HardwareDebug

e2Studio IDE環境でのビルド手順

  AP-RX651-0A
   ├ HardwareDebug   .......... 出力フォルダ(e2Studio環境プロジェクト)
   ├ .cproject   .............. e2Studio環境用プロジェクト
   ├ .project    .............. e2Studio環境用プロジェクト
  1. プロジェクトをインポートします
    e2Studioツールを起動して、「ファイル → インポート」コマンドでインポートダイアログを開きます。「既存のプロジェクトをワークスペースへ」を選択して「次(N)」をクリックします。インポートダイアログから「AP-RX651-0A」フォルダを選択して、「ap_rx651_0a_nonos」プロジェクトを選びます。「完了」ボタンを押してプロジェクトを開きます。
    ビルド構成は「HardwareDebug」を設定します。
  2. アプリケーションを選択します
    プロジェクト設定では「\Application\_Exclude\」フォルダ下のすべてのアプリケーションファイルはビルド対象外に設定しています。動作確認を行うテストサンプルファイルをビルド対象設定の「\Application」フォルダ下にコピーします。
    copy application
  3. プロジェクトをビルドします
    「プロジェクト → プロジェクトのビルド」メニューコマンドでプロジェクトを再ビルドします。正常にビルドできましたら「HardwareDebug」フォルダ下にデバッグ用の実行イメージ及びリンカーMAPファイルなどが作成されます。

ハードウエア設定

「AP-RX651-0A」評価ボードのハードウエア仕様は以下URLのボードユーザマニュアル資料をご参照ください。
https://www.apnet.co.jp/support/man/hm_ap_rx651_0a_v4_0.pdf

電源入力

ボードの電源コネクタ「CN12」から電源(+5V DC)を供給します。

エミュレータ設定

ボードの「CN4」デバッグポートコネクタにRenesas E1(RX)エミュレータ又はSEGGER J-Linkデバッグプローブを接続します。SEGGER J-Linkの場合は、RX用変換アダプタ「J-Link RX Adapter」が必要です。

USBインターフェース

「AP-RX651-0A」評価ボードはUSB HOSTコネクタ(CN6)及びUSBファンクションコネクタ(CN5)は実装されていますが、HOSTとデバイスファンクション機能は同時に使用できません。ボード上のJSW5 DIPスイッチでUSB機能(HOST又はデバイス)を選択してください。

JSW5 SWUSB機能
HOSTUSBホスト機能
FUNCUSBデバイス・ファンクション機能

UARTインターフェース

MODBUS SLAVE / MASTER通信機能のデモサンプルではボードの「CN10」コネクタのSCI7 UARTインターフェースを使用します。UARTインターフェースの動作確認には、RS-232 インタフェースコンバータボード(PC-RS-04)が必要です。


デバッグ・動作確認方法

エミュレータ・デバッグツールはRenesas E1(RX)エミュレータ 又はSEGGER J-Linkデバッグプローブを使用します。デバッグ構成を作成してその他のエミュレータ・デバッグツールも使用可能です。

Renesas E1(RX)エミュレータ:

「CN4」エミュレータインターフェースコネクタ(14-Pin)にE1(RX)エミュレータを接続してe2Studio IDE環境から「ap_rx651_0a_nonos HardwareDebug」デバッグコンフィグレーション構成を使用してプログラムのダウンロード及びステップ・実行デバッグ操作が可能です。

「ap_rx651_0a_nonos HardwareDebug」デバッグ構成の新規作成は以下の手順をご参照ください。

  • 「Renesas GDB Hardware Debugging」構成をマウスダブルクリックして新規デバッグ構成を作成します。
  • メイン → プロジェクトに「ap_rx651_0a_nonos」を指定します。
  • Debug hardwareに「E1(RX)」を選択します。Target Deviceに「R5F5651E」を選択します。
  • Debugger → Connection Settings:
    • メインクロックソース:EXTAL
    • EXTAL 周波数(MHz):24.000
    • 動作周波数(MHz):96.000
    • 接続タイプ:JTag
    • エミュレータから電源を供給する:いいえ

SEGGER J-Linkデバッグプローブ:

J-Link RX Support

J-Link RX変換アダプタ経由で「CN4」エミュレータインターフェースコネクタ(14-Pin)にSEGGER J-Linkデバッグプローブを接続してe2Studio IDE環境から「ap_rx651_0a_nonos J-Link Debug」デバッグコンフィグレーション構成を使用してプログラムのダウンロード及びステップ・実行デバッグ操作が可能です。

「ap_rx651_0a_nonos J-Link Debug」デバッグ構成の新規作成は以下の手順をご参照ください。

  • 「Renesas GDB Hardware Debugging」構成をマウスダブルクリックして新規デバッグ構成を作成します。
  • メイン → プロジェクトに「ap_rx651_0a_nonos」を指定します。
  • Debug hardwareに「Segger JLink(RX)」を選択します。Target Deviceに「R5F5651E」を選択します。
  • Debugger → Connection Settings:
    • メインクロックソース:EXTAL
    • EXTAL 周波数(MHz):24.000
    • 動作周波数(MHz):96.000
    • 接続タイプ:JTag

e2Studio IDE環境でのデバッグ操作

  1. デバッグ設定を確認します
    プロジェクト・エクスプローラーウインドウからプロジェクトを選択し、「実行 → デバッグの構成」メニューコマンドでデバッグ構成ダイアログを開きます。評価ボードの「CN4」コネクタ(14-Pin)にエミュレータを接続します。J-Linkを使用する場合は「ap_rx651_0a_nonos J-Link Debug」デバッグ構成を使用します。E1(RX)を使用する場合は「ap_rx651_0a_nonos HardwareDebug」デバッグ構成を使用します。
  2. デバッグセッションを開始します
    評価ボードの「CN4」コネクタ(14-Pin)にエミュレータを接続します。
    デバッグ構成ダイアログから「デバッグ」ボタンをクリックします。又は、「実行 → デバッグ」メニューコマンドでデバッグセッションを開始します。
  3. プログラムを実行します
    「Renesas Views → デバッグ → Renesas Debug Virtual Console」メニューコマンドでデバッグメッセージを出力するIOコンソールを開きます。プログラムを実行してデバッグコンソールのログ情報から結果を確認します。

制限事項


  • 評価版パッケージの各ソフトウエアコンポーネントライブラリは「リトル・エンディアン」モードで作成されています。「ビッグ・エンディアン」モード環境での評価を希望されているお客様はご相談ください。
  • 倍精度浮動小数点処理命令を有効にする「-dpfpu」オプションは使用できません。
  • 使用時間制限:ハードウエアリセット後約4時間

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SEGGER's Friendly License (SFL), January 16th 2020

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